大阪シーリング印刷(OSP)では、資源の有効利用とCO2削減に取り組んでいます。この記事では、OSP滋賀第二工場敷地内に導入されたバイオマスボイラーについて紹介します。
目次
バイオマスボイラーとは

バイオマスボイラーは、従来の重油系燃料に代わり、再生可能なリサイクル燃料を使用することで、エネルギーを効率的に供給する設備です。温風や温水を作り出す熱交換など、さまざまな用途で活用されており、資源の有効利用と環境負荷の軽減に寄与しています。
バイオマスボイラーのメリット

バイオマスボイラーのメリットを紹介します。
資源の有効利用
バイオマスボイラーは、製造過程で発生する廃棄物をリサイクルして燃料として再利用することで、資源を有効に活用します。安価で環境負荷が少ないという特徴があり、従来の化石燃料に代わる持続可能なエネルギー源として注目されています。
CO2の削減
バイオマスボイラーはカーボンニュートラルな燃料を使用するため、CO2の排出量を大幅に削減できます。バイオマス燃料が燃焼しても、その際に発生するCO2は、もともと植物が光合成によって吸収したものであるため、地球全体のCO2バランスに影響を与えません。
※カーボンニュートラルとは、大気中のCO2濃度に影響を与えません。植物に由来する燃料(=バイオマス)の燃焼時に放出されるCO2は、植物が光合成により大気中から吸収したCO2です。CO2の収支バランスの点はプラスマイナスゼロになるという考え方です。
リサイクル燃料の確保

OSPでは、ラベル製造加工時に排出されるヌキカスなどを再利用しています。ラベル紙と廃プラスチックを原料とした、燃料(=フラフ)を生産し、重油系燃料よりも低価格な廉価版燃料として注目されています。
リサイクル燃料のフラフは、カーボンニュートラルの性質があり、産業廃棄物を削減するとともに、二酸化炭素(CO2)の排出を削減できます。
リサイクル燃料の利用例

バイオマスボイラーで発生した熱は、工場の原紙乾燥などに再利用されており、省エネ効果とともに生産効率を高める役割を果たしています。
環境にやさしい設備と公害防止に向けた取り組み

リサイクル燃料のバイオマスボイラーを利用すると、重油の使用量を削減が可能です。省エネと廃棄物の削減が実現できます。
- 1日の重油の削減:5,500ℓ
- 1ヶ月の重油の削減:5,500ℓ × 3日 = 165,000ℓ
- 1年の重油の削減:165,000ℓ × 12ヶ月 = 1,980㎘
まとめ
バイオマスボイラーは、資源の有効利用とCO2削減に貢献する革新的な技術です。OSPが導入したこの設備は、持続可能なエネルギー利用を推進し、環境への負荷を大幅に軽減しています。
関連記事:OSPの環境への取り組み
関連記事:スパウト付き(キャップ付き)スタンドパウチ|環境に優しい包装
関連記事:バイオマスマーク|地球環境に配慮したフィルム包装
関連記事:OSPの環境対応製品特集
関連記事:バイオマスマーク付きラベル・シールで環境へ配慮|取得する意味や商品例
関連記事:環境に配慮した「紙製販促POP」の種類と魅力をご紹介
関連記事:環境に配慮した商品に「パームヤシックス®ラベル」がおすすめ!特徴と活用法をご紹介
関連記事:環境に優しいラベル「LIMEX Sheet」はエシカル消費・サスティナブルな商品ラベルに役立つ
この記事の筆者

中嶋
OSP TOP NEWS 編集担当。
OSPの製品やサービスの情報から、包装や食品表示に関する法改正やトレンド情報まで、多岐にわたるジャンルの記事を20年以上にわたり執筆。
食品包装の豊富な知識を活かして、最近では製造メーカーの組合や、包材メーカーが主催の、衛生説明会に招かれて講師などを務める。
趣味はソルトルアーフィッシング。