化学物質のラベルに使用できるピクトグラム
作成日:2017年3月14日
最終更新日:2024年08月08日
化学物質は多くの職場で使われており、安全に取り扱う必要があります。この記事では、化学物質の危険性や有害性を伝えるラベル表示について解説します。ラベル表示が必要な理由や内容を理解して、労働災害のリスクを最小限に抑えましょう。
目次
化学物質のラベル
化学物質の危険有害な情報を伝達するラベルがあります。職場で化学物質を取り扱う際に危険性や有害性などを表示し、労働災害のリスクアセスメントに活用できます。
ラベルの表示を見て安全な作業対策に
危険有害性のある化学物質には、マーク(ピクトグラム)のラベルを貼る義務があります。
マーク(ピクトグラム)は9種類

マークはどのような危険性や有害性があるのかを説明しています。
例えば、「火気や衝撃で爆発する性質がある」や「他の物質の燃焼を助長する」などがあり、マーク(ピクトグラム)は全部で9種類あります。
ピクトグラムのカラーが義務化

2017年1月からピクトグラムのカラーが義務化されました。
- 周りの赤枠が義務化
- ラベルのカラー化が必要
- 推奨色チップ:R100-R130etc.
ラベルの表示例
ラベルにはマーク(ピクトグラム)と次の事項が必要です。
- 名称
- 注意喚起の表示
- 人体に及ぼす作用、安定性、反応性の表示
- 貯蔵または取扱上の注意
- 表示する人の氏名、住所、電話番号
ラベル表示の実例

- 「マーク」 一危険有害性の有無がわかります
- 注意喚起の表示」→危険(=危険有害性が高い)警告(=危険有害性がある)のいずれかを記載します
- 「危険有害性の情報」 →人体に及ぼす作用や安定性、反応性がわかります
- 「注意書き」→貯蔵の仕方や取扱い上の注意などの取るべき対策を知らせます
対象となる製品
危険有害性のある化学物質を含む製品=エタノールやトルエンなど一定の危険性や健康に有害性があるものです。環境に有害な影響を及ぼすなど、640の化学物質とそれを含有する混合物が対象です。
表示義務対象物

表示義務の対象物が640の物質まで、範囲が拡大します。
労働安全衛生法施行令第9に掲げる通知対象物質640物まで拡大します。
まとめ
化学物質のラベルは、職場の安全対策と法令遵守のために不可欠です。有害性を示す9種類のピクトグラムは、化学物質のリスクを正確に理解でき、適切な安全対策が可能です。2017年からは、ピクトグラムのカラー表示が義務化され、より一層の注意喚起が図られています。
この記事の筆者

中嶋
OSP TOP NEWS 編集担当。
OSPの製品やサービスの情報から、包装や食品表示に関する法改正やトレンド情報まで、多岐にわたるジャンルの記事を20年以上にわたり執筆。
食品包装の豊富な知識を活かして、最近では製造メーカーの組合や、包材メーカーが主催の、衛生説明会に招かれて講師などを務める。
趣味はソルトルアーフィッシング。