ラベル用原紙は、タック紙や粘着紙と呼ばれ、表面基材・粘着剤・剥離紙の3つの要素で構成されています。この原紙に印刷や切り取りなどの加工を施すことで、ラベルとして機能します。
大阪シーリング印刷(OSP)では、タックラベルのコストダウンを図るため、自社でラベル用原紙を製造しています。この記事では、代表的なラベル用原紙の種類と特徴を詳しく紹介します。

目次
ラベル用原紙の種類と特徴
ここからは、ラベル用原子の種類と特徴を紹介します。
上質タック紙

化学パルプのみで製造されたマット調の表面を持つ上質タック紙は、安価で表示用ラベルに多く使用されます。
アートタック紙

上質紙に無機顔料をコーティングし、スーパーカレンダーで仕上げたアートタック紙は、平滑度や白色性に優れ、カラー印刷の発色に適しています。
コートタック紙

アート紙と同様に上質紙に無機顔料をコーティングしています。スーパーカレンダーで仕上げたコートタック紙は、カラー印刷に適している一方、コーティング量が少なめです。
キャストコートタック紙

コート紙やアート紙よりも厚いコーティング層を持つキャストコートタック紙は、強い光沢感と高級感があり、カラー印刷や美術印刷に最適です。ミラーコートタックとも呼ばれます。
合成紙タック

プラスチックを主原料に作られた合成紙タックは、防湿性・耐水性に優れ、ポスター用シールや機材の表示用シールなどに使用されます。
ホイルタック紙

紙にアルミ箔をラミネートしたホイルタック紙は、高級感があり、高級酒の瓶ラベルなどに利用されます。
和紙タック

日本古来の紙の質感を持つ和紙タックは、特に酒類のラベルに使用されることが多く、落ち着いた雰囲気と和の高級感が特徴です。
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クラフトタック紙

段ボールの表面のような質感を持つクラフトタック紙は、デザインイメージとして使用されることが多く、色の浅い半晒しクラフトと色の濃い未晒しクラフトがあります。
訂正貼りタック紙

裏面に着色した粘着剤を塗布して下地を隠す訂正貼りタック紙は、上質、アート、キャストコートタックなどがあります。
コピータック紙

コピー機やレーザープリンタの印字に対応したタック用紙です。
再生タック紙

古紙を配合したラベル原紙で、自治体のゴミ処理券などに使用されます。
含浸紙(がんしんし)タック

高分子樹脂を含浸させた上質系の紙で、強度および耐水性に優れています。
無塵紙(むじんし)タック

クリーンルーム内での使用に適した無塵紙タックは、発塵を抑えた紙です。
PET(ポリエステル)タック

ポリエステルフィルムにタック加工を施したPETタックは、熱に強く透明性に優れています。透明、白以外にも金・銀・ホログラムのタックもあります。
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塩ビタック

柔らかく印刷適正と耐候性に優れた塩ビタックは、特にステッカーなど屋外での使用に適しています。しかし、環境問題のため使用は減少傾向にあります。
サーマルタック紙

熱によって発色するサーマルタック紙は、電子レンジ対応や耐水性に優れた種類もあり、用途に応じた選択が必要です。
PP(ポリプロピレン)タック

ポリプロピレンタック加工したPPタックは、透明性が高く耐水性もあり、同質のプラスチック容器に貼ったままリサイクル処理が可能です。
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まとめ
大阪シーリング印刷(OSP)は、さまざまな用途に応じた高品質なラベル用原紙を自社製造しています。各種タック紙の特徴を理解し、最適なラベル原紙を選ぶことで、商品の魅力を最大限に引き出すことができます。詳細な情報やご質問がある場合は、ぜひOSPまでお問い合わせください。
この記事の筆者

中嶋
OSP TOP NEWS 編集担当。
OSPの製品やサービスの情報から、包装や食品表示に関する法改正やトレンド情報まで、多岐にわたるジャンルの記事を20年以上にわたり執筆。
食品包装の豊富な知識を活かして、最近では製造メーカーの組合や、包材メーカーが主催の、衛生説明会に招かれて講師などを務める。
趣味はソルトルアーフィッシング。