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「渋沢百訓饅頭」の100種包装を可変印刷で実現し事業成長を後押し

株式会社旺栄

業種・サービス
建物管理、食品サービス、地域活性化など
本社所在地
東京都

株式会社旺栄 事業戦略部 部長の鈴木知子様に、大阪シーリング印刷株式会社(以下、OSP)とのお取引の経緯と、得られた効果について詳しくうかがいました。可変印刷を活用し、偉人の教えに手軽に触れられる土産品を生み出したほか、大学の学舎を模したオリジナル箱を作成し、地域貢献・教育分野でのビジネスを拡大されています。

お客様の課題

  • 渋沢栄一が残した100の訓言を、菓子のパッケージに落とし込みたかった
  • コンセプトを反映し、商品の付加価値を高めるデザイン制作の体制がなかった
  • 取引先の要望・要件を満たしつつ、消費者に訴求するデザインが必要だった

OSPの提案

  • 可変かつ小ロット対応のデジタル印刷で、100種類の内袋の量産を実現
  • OSPのデザイナーが企画段階から打ち合わせに同席し、設計から納品まで伴走
  • 過去の実績やマーケティングの知見を生かしたデザインを提供

渋沢栄一にちなんだ土産品企画が採用されたが、商品化に課題があった

OSPとのお取引が始まった経緯を教えてください。

鈴木様:当社はもともと学校や公共施設の建物管理を請け負っており、行政とも関係を築いてきました。そんな中、東京都北区から土産物開発プロジェクトへの参加を打診され、提案したのが「渋沢百訓饅頭」です。北区にゆかりのある渋沢栄一にちなみ、有名な100の訓言をパッケージに落とし込む企画が見事採用されました。味にもこだわっていますが、気軽に教えに触れてもらい、素晴らしい言葉を後世に残していきたいと考えたんです。このアイデアを実現するには? と考えたとき、以前お仕事でやり取りしたOSPさんを思い出し、相談しました。

渋沢百訓饅頭を商品化するに当たって、どのような課題があったのでしょうか?

鈴木様:まずは100通りのバリエーションをどのように印刷するか、という問題がありました。私は過去の発注経験から「100種類も製版してフィルムに印刷すると、膨大なコストがかかる」という認識がありました。なので、ベースとなる袋を量産して饅頭を入れた後、別で刷った帯やシールを付ける方法を想定していたんです。しかし資材コストや工数を考えると、現実的ではないような気もしていて……。

また渋沢さんは生涯を通じて「藍」と深いつながりがあり、パッケージにも藍色を採用したいと思っていました。ただブルー系は食品分野のデザインに不向き、というのが一般論。このジレンマを解決するために、デザイン面でも協力を仰ぎたいと考えました。

デジタル印刷でそれぞれに異なった訓言が印刷された個包装パッケージ

可変・小ロット対応のデジタル印刷を活用し、「百訓」の企画意図を低予算で具現化

OSPから受けた提案は、どのようなものでしたか?

鈴木様:まず100種類の展開に関しては、帯などでの個別対応ではなく、袋そのものに可変情報を一体で印刷するデジタル印刷を提案されました。個別の版を作る必要がなく、小ロットにも対応しています。シールや帯を巻く方式と比較しても、手間とコストを大幅に削減でき、土産市場において競争力のある価格設定が可能になりました。またデザインできる面が広がるため、それぞれの教えに紐づく2次元コードを印刷することも可能に。コードを読み取ると文献の内容や現代語訳、さらには外国語が表示される仕様になっており、企画の“奥行き”を具現化できました。

懸案だった色に関しても打ち合わせを重ね、納得のいく発色にたどり着きました。テーマカラーに近い濃紺、マットな材質で高級感を演出しながら、鮮やかなイエローを組み合わせることで、売り場で目に留まりやすい意匠になりました。土産品は、一般店に並ぶお菓子と比べ、付加価値を高めることが重要です。渋沢百訓饅頭は、商品の根幹となる魅力を損なうことなく、知恵と技術で思いを形にすることができ、満足しています。

東京北区、渋沢栄一ゆかりの地の銘品「渋沢百訓饅頭」

取り組みの中で印象的なエピソードはありますか?

鈴木様:このプロジェクトは、通常の開発とは異なる部分が多々ありました。中でも発売前のプレスリリースはかなり早い段階で出すことになり、商品そのものが出来上がっていない状態にもかかわらず、関係各所からイメージ写真を求められたんです。このときもOSPさんに協力してもらい、簡易モックアップを作成して撮影しました。このようなイレギュラーな要望にも、現場に寄り添ったスピード感で、柔軟に対応していただき助かりました。

また、こちらの背景や意図を理解したうえで、できる・できないの線引きを明確にしつつ代替案を提示してくれる姿勢も印象的でした。打ち合わせではデザイナーの方にも同席してもらって調整を重ね、納得のいく商品を目指しました。

土産企画の成功をきっかけに、大学グッズ製作などにビジネスが拡大

その後、他の製品でもお取り引きいただいています。そのいきさつを教えてください。

鈴木様:ある展示会での出会いをきっかけに、津田塾大学さまとのグッズ製作がスタートしました。コスト管理の観点からも、OSPさんとの最初の成功事例である百訓饅頭のパッケージ構成を転用し、食品の開発に着手。大学側は「学生さんやそのご家族が、津田塾大学に誇りを持てるような商品に」という強い思いをお持ちです。意匠面で細かな要望にも応えてくれるOSPさんは、ここでも頼もしい存在でした。在籍するデザイナーさんは、ターゲット特性やトレンドを深く理解しているだけでなく、マーケティングにも精通していると再認識しました。

百訓饅頭のパッケージ構成を転用し、デザインにこだわった「梅花饅頭」

グッズ開発はさらに、学舎をモチーフにしたオリジナルボックスにも発展しました。OSPさんなら、箱本体の設計から印刷する学舎イラストの制作まで、一貫してお願いできる。この安心感もプロジェクトにおいて大切な要素です。当初は、複雑な屋根形状を再現するアイデアもあったのですが、コストや強度などが課題に。そこで、グラフィックの工夫を組み合わせて最終デザインに集約させていきました。

津田塾大学の学舎をモチーフにしたオリジナルボックス

今後、OSPに期待されることは何でしょうか?

鈴木様:OSPさんは食品だけでなく、さまざまな分野の企業と協業されています。その技術や経験を知ることは、「こんな商品が作れるかも」というアイデアの起点にもなるんです。さらに、こちらが投げ掛けたアイデアに対して、実現するための方法を考えてくれる。今や単なる発注先ではなく、成長を助けてくれるチームメイト。これまでの取り組みを通じて「パッケージには、商品のストーリーを語る役割がある」と分かりました。今後も力を貸してもらえたらうれしいです。

株式会社旺栄について

東京都北区に本社を置く総合サービス企業。学校法人中央工学校グループに属し、建物総合管理や学生寮の運営、給食受託、学内売店、教材販売など、学校運営支援から事業を発展させてきた。このほか指定管理、マンション、レストラン運営など多角的に事業を手がけ、近年は北区の活性化にも注力。渋沢栄一をはじめとする偉人にまつわる商品を開発し、さらにそれらを販売する「渋沢逸品館」を運営するなど地域の魅力を広く発信する。

https://www.ouei.com/

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