バリアブル印刷のすすめ!「可変情報ラベル」ならひとつひとつ異なるデータを印刷できる
作成日:2015年7月29日
最終更新日:2024年08月13日
可変情報ラベルは、住所・氏名・ナンバーなどのテキストデーターからバーコードまで、1枚ずつ異なった情報を印刷したラベルです。さまざまな用途に利用できると支持されています。
この記事では、可変情報ラベルの特長や活用方法を紹介します。
目次
可変情報ラベルとは?

可変情報印刷(バリアブル印刷)とは、一度に同じものをたくさん印刷する一括大量生産方式に対し、同一のテンプレートにひとつひとつの異なるデーター(=可変情報)を印刷する方法を言います。
1枚ずつ内容の異なった印刷が可能なため、工業製品の製品番号・備品管理・限定品のシリアルナンバー・抽選番号などの印刷ができます。
情報処理がデータ化されるなかで、可変情報ラベルもその用途を拡大しています。ナンバーリングはもちろん、バーコードやQRコード、ロゴマークまで可変印刷が可能です。検査機の活用で印刷品質も保証できると可変情報ラベルは幅広く利用できます。
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可変情報ラベルはどんな情報を変更できる?

簡単なものでは、宛名印字やチケットのナンバーリングのようなテキストの可変からQRコードやバーコード、さらにはロゴなどの画像も可変ができます。

例えば、宛名用ラベルなら、住所・氏名・会員番号に加え、バーコード・QRコードやURL・メールアドレス・ナンバーリング、ロゴマークの変更も可能。さまざまな印字を変更できるため、可変情報ラベルは幅広い用途で利用できます。
可変情報ラベルのさまざまな用途

可変情報ラベルは、以下のように身近でさまざまな用途で利用できます。
ダイレクトメール用 | 住所・氏名などの宛名 |
チケット用 | 座席番号・ナンバーリング・日付 |
商品ラベル | 賞味期限・商品名・店名 |
POPラベル | 店名 |
社員証ラベル | 氏名・所属 |
座席ラベル | 氏名・テーブル番号 |
PCソフト用 | シリアル番号 |
上記以外にも、商品管理のJANコード等のバーコード・QRコードにも対応可能です。特にQRコードは、展示会・イベントの来場者管理・飲料品の賞味期限管理・食品のトレーサビリティ表示などにも役立ちます。
安心の可変情報検査システムを搭載

高精度な可変情報検査機をラベル印刷機に搭載。バーコードの読み取りや可変印字部分のOCR(文字認識)およびバーコードとの照合・かけ・かすれ・ピンホールなどの印字欠陥の検出、連番確認等の検査を高速高精度で実現します。印字された内容を読み取って元のデータベースと比較してチェックが可能です。
可変情報ラベルの対応メディア
次は、可変情報ラベルが対応するメディア(原紙)の情報をご紹介します。
上質タック紙

化学パルプだけで製造した表面がマット調の製品です。安価で提供できるため、表示用ラベルなどで多く用いられる用紙です。
キャストコートタック紙

コート紙やアート紙よりコーティング層が厚く、鏡面仕上げされた金属面に押しあてて製造したものです。特徴として、強い光沢感や高級感があり、カラー印字や美術印字に適しています。
金ホイルタック紙/銀ホイルタック紙
用紙に、アルミ箔をラミネートして製造したものです。金ホイルタック紙や銀ホイルタック紙があります。高級商品のラベルなどにも、よく採用されます。
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対応メディア(原紙)種類一覧
原紙種類 | 可変印字 | バーコード |
上質 | 〇 | ✕ |
ミラコート | 〇 | ✕ |
コート | 〇 | 〇 |
アート | 〇 | ✕ |
合成紙 | 〇 | 〇 |
透明PET | 〇 | 〇 |
金消ホイル | 〇 | ✕ |
銀消ホイル | 〇 | ✕ |
金ツヤホイル | 〇 | ✕ |
銀ツヤホイル | 〇 | ✕ |
乳白 | 〇 | ✕ |
※バーコードの印字は、バーのにじみやかすれ、また、光の反射などにより、読み取り不良をおこす場合があることから、対応原紙を限定しています。
可変情報ラベルの対応コード

可変情報ラベルのの対応コードは、JANコード・UPCコード・CODE39・NW-7・QRコードなど、さまざまなコードでのナンバリング印刷に対応できます。顧客情報や商品情報をバーコードにして管理するなど、使い方はさまざまです。
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まとめ
可変情報ラベルは、ラベル1枚ごとに異なる情報を印刷できる柔軟なツールで、さまざまな業界で広く活用されています。高精度な印刷と検査システムにより、品質を確保しながら効率的なデータ管理が可能です。可変情報ラベルを導入することで、製品管理やマーケティング活動の精度が向上します。
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この記事の筆者

中嶋
OSP TOP NEWS 編集担当。
OSPの製品やサービスの情報から、包装や食品表示に関する法改正やトレンド情報まで、多岐にわたるジャンルの記事を20年以上にわたり執筆。
食品包装の豊富な知識を活かして、最近では製造メーカーの組合や、包材メーカーが主催の、衛生説明会に招かれて講師などを務める。
趣味はソルトルアーフィッシング。