食中毒予防と対策|ノロウイルスの効果的な予防方法
作成日:2015年8月4日
最終更新日:2024年08月14日
ノロウイルスとは冬から春にかけて流行し、汚染した食品や水から急速に広がる感染性胃腸炎のウイルスです。感染経路は多岐にわたり、感染者の便や嘔吐物が直接的な原因となりやすいです。本記事では、ノロウイルスの感染予防策である、手洗いや消毒方法、職場での衛生管理措置を詳しく解説します。
目次
ノロウイルスとは
ノロウイルスとは、汚染された食品や2枚貝を介して感染します。集団感染を引き起こすことが多い感染性胃腸炎の原因となるウイルスです。特に、冬から春にかけて感染が広がりやすく、加熱不十分な食品や汚染された水が主な感染源です。
ノロウイルスの感染経路

ノロウイルスは感染者の便や嘔吐物に含まれ、水や食品に混入すると他の人へと広がります。感染者が触れた表面からもウイルスは広がるため、共有スペースの衛生管理が非常に重要です。
ノロウイルスの症状
感染すると、24〜48時間の潜伏期間を経て、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れます。酸やアルコール、高温や乾燥状態に対する抵抗性が強く、水中でもウイルスが長時間生きています。また、多数の遺伝子型が存在するため、一度かかっても何度も感染することがあります。非常に感染力が強いため、手洗いや消毒が最も効果的な予防策とされています。
ノロウイルス予防策
1.石鹸で10秒以上手を洗い、その後15秒以上のすすぎで洗い落とせます。トイレの使用後や食事前の手洗いは特に徹底します。共用タオルを避けて、ペーパータオルを使用することが大切です。

2.職場やトイレで吐いた場合は、換気を十分に行い、吐物を拭き取り塩素系消毒剤でしっかりと消毒します。また、下痢や吐物の処理は必ず使い捨てのビニール袋とマスクを使用します。素手でさわらないように注意しましょう。

感染の疑いがあった場合
ノロウイルスの有効な薬はありません。治療は症状を抑える薬の服用や、脱水症状を防ぐ点滴などの対処療法に限られるので、感染の予防対策が重要です。また、日常的に使用する表面(ドアノブ、洗面台など)の定期的な消毒も効果的です。
OSPの工場内での衛生管理
OSPの工場では、安全な製品を保証するため、以下の衛生対策を実施しています。
入室時の手洗い

まずは手洗い用のポビドンヨード液を使用し、流水ですすいでウイルスを効果的に除去します。
トイレの日常清掃
トイレの便器やドアノブ、洗面台を塩素系消毒液で拭き取り、定期的に清掃を行っています。トイレ使用後の手洗いの徹底を徹底しており、トイレの使用後もポピドンヨード液での手洗いを徹底しています。特にしわの間、指先などに注意して洗っています。流水できっちり洗い流すように心がけています。
まとめ
ノロウイルスによる感染性胃腸炎の予防と対策について解説しました。ノロウイルスは汚染された食品や水を通して広がります。手洗いや表面の消毒が有効な予防策とされています。特にトイレ使用後の手洗いの徹底や職場での衛生管理が感染を防ぐ鍵です。また、OSPの工場での衛生管理策を例に実際の対策方法も紹介しました。ノロウイルスの感染対策を行い、リスクを減らしましょう。
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この記事の筆者

中嶋
OSP TOP NEWS 編集担当。
OSPの製品やサービスの情報から、包装や食品表示に関する法改正やトレンド情報まで、多岐にわたるジャンルの記事を20年以上にわたり執筆。
食品包装の豊富な知識を活かして、最近では製造メーカーの組合や、包材メーカーが主催の、衛生説明会に招かれて講師などを務める。
趣味はソルトルアーフィッシング。