
パッケージリニューアルで全国・世界へ!地元の味「塩せん」の挑戦

業種・サービス | : | 米菓・土産品の製造・卸売 |
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本社所在地 | : | 熊本県 |
株式会社木村は、熊本県で育ったお米を使った米菓を製造販売する、食の地域総合商社。地元で愛されてきたロングセラー商品である「塩せん」を遠方へ届けるためにパッケージの素材変更を検討していましたが、そこには商品のイメージを変えかねないリスクも存在していました。機能とデザイン、どちらも妥協したくない木村様の想いを、大阪シーリング印刷(以下、OSP)はどのように叶えていったのか。株式会社木村の市場開発事業部流通営業室の廣瀬様に、OSPとの取り組み内容や、パッケージリニューアルにまつわる裏話を伺いました。

お客様の課題
- ・全国展開に耐えうる賞味期限が設定可能なパッケージ(包材)へのリニューアル
- ・パッケージリニューアル前後における商品イメージの継承

OSPの提案
- ・全国、海外展開を可能にするアルミ蒸着フィルムによる包材
- ・ご要望をデザインに落とし込むための入念なヒアリングとデザイン提案
全国展開に向け、賞味期限を延ばしつつデザインの調和も図る必要があった

事業内容とOSPとのお取引が始まった経緯を教えてください。
廣瀬様:弊社は食の総合商社であり、食の総合プロデュース企業でもあります。食に対する信頼、安全、安心を強く求められる社会に応えるため、米の栽培や原料の調達はもちろん、地域に根差した商品の開発や製造から、各地に迅速にお届けする高品質な物流網に至るまで、商品に関わる工程のすべてにこだわっております。「おいしい暮らしを当社からお届けする」を合言葉に、日々事業を展開しております。
創業当時からご愛顧いただいている地域の皆様を中心として、今では九州各地、そして全国のスーパーマーケットでもお取り扱いいただいております。日常のお買い物で楽しんでいただくだけではなく、さまざまなシーンでのご挨拶の贈答品や、旅行のお土産としてもご利用いただいています。ロングセラー商品の「塩せん」を中心に、今では100種類を超える商品をラインナップしています。
OSPさんとのお取引が始まったきっかけは、その「塩せん」の全国展開を見据えていた頃で、パッケージのリニューアルに関して頭を悩ませていました。
当時、「塩せん」は透明な包材を使用しており、商品が直接見えるという魅力はあったものの、賞味期限を長く設定できず、全国展開において大きな課題となっていたのです。
そのため、商品の賞味期限を長く設定できる包材を用いる必要があったのですが、そうなると長年愛されてきた商品のイメージが変わるのではないかという新たな懸念も生まれました。私たちは、リニューアル後も変わらず消費者様に愛され続ける商品であるために、機能とデザインの両立を模索していたのです。
アルミ蒸着フィルムへの変更で、機能性とデザインの両立を目指す

賞味期限を長く設定するための包材の設計と、従来の商品イメージを引き継ぐという2つの課題はどのように解決に至ったのでしょうか?
廣瀬様:そうした課題に対してOSPさんからは、透明な包材から、アルミニウムを加熱蒸発させて表面に薄くコーティングした「アルミ蒸着フィルム」への変更をご提案いただきました。これにより、酸素による酸化やガス、湿気などが引き起こす商品の劣化を防ぎ、従来の包材よりも賞味期限を長く設定できるようになり、関東圏をはじめ全国、さらには海外への展開が可能となりました。
デザイン面については、アルミ蒸着フィルムに切り替えることで商品自体は見えなくなってしまうことから、商品写真を用いることで商品そのものの魅力を損なわないようなご提案をいただきました。
また、文字、色合い、イラストのテイストなどの細部に至るまで考え抜いていただき、弊社からの漠然としていたデザインに関するオーダーを思い描いていた形に作り上げていただき、とても感謝しています。
社内外で高評価、消費者からも愛され続けるリニューアルパッケージ

パッケージリニューアル後の反応はいかがでしたか?
廣瀬様:「塩せん」のリニューアルパッケージは、細かなオーダーを適切な形にしていただいたおかげで、社内でも非常に好評を得ています。これまでの商品イメージを損なうことなく、それでいて新しい「塩せん」のイメージをうまく訴求できていると感じています。
もちろん、消費者様からの評判も良く、パッケージリニューアル後も、売れ筋商品として引き続きご愛顧いただけております。
SDGsを視野に、環境に優しいパッケージづくりを共に
これからの展望と今後OSPに期待することをお聞かせください。
廣瀬様:SDGsへの取り組みが叫ばれる世の中において、弊社としてもSDGsへの取り組みを強化していきたいですね。OSPさんはさまざまな環境配慮製品やソリューションもお持ちだと思いますので、例えば環境に配慮した素材を使用したパッケージを、これまでのようにアドバイスをいただきながら導入検討していけたらと考えております。
株式会社木村について

1954年にあられの製造業者として創業し、現在では「食の地域総合商社」として、製造事業、卸売事業、物流事業の3つを柱に展開しています。自社製品の製造や高品質な物流網、地域に根ざした商品開発・販売、売場の企画・提案などを通じて、食品を総合的にプロデュースし、国内外の市場に向けて展開しています。