ミニコーラのパッケージにOSP製品を採用、品質とコストの維持を実現
| 業種・サービス | ： | 菓子製造・販売 |
|---|---|---|
| 本社所在地 | ： | 大阪府 |
オリオン株式会社 常務取締役 企画本部長の高岡五郎様に、大阪シーリング印刷株式会社（以下、OSP）とのお取引の経緯と、得られた効果について詳しくうかがいました。パッケージの品質を保ちながら最適なコスト提案と、小ロット対応により特注サービスの提供が可能になった点もご評価いただいています。
お客様の課題
- ・特注パッケージの要望に対応したい
- ・デザインの変更など、こまめな打ち合わせが必要
- ・時流に合わせた新商品のアイデアがほしい
OSPの提案
- ・小ロットに対応できる印刷仕様
- ・トレンドや話題性を踏まえたデザインの提案
- ・印刷の知識と技術を活かしたコストの最適化
仕様やデザイン変更への迅速な対応、細やかなサポートが魅力
当社とのお取引が始まった経緯を教えてください。
高岡様：お付き合いが始まったのは15年ほど前です。実はその前から「シール印刷なら大阪シーリング」という評判は聞いていました。当時、ラムネ菓子の「ミニコーラ」と「ミニサワー」のラベルを作ってもらっていた業者さんが廃業されることになり、発注先を切り替えたいと相談したのが始まりでした。
オリオン株式会社の代表的なラムネ菓子「ミニコーラ」
メリットと感じていただいたのは、どのような部分でしょうか？
高岡様：まずはしっかりとした基盤、規模がある組織で、信頼できると思いました。しかも対応が早くてこまやか。担当者は毎週、当社に足を運んでくれます。例えば仕上がったサンプルを見ながら色味の相談をしたり、大小さまざまなことについてすぐに話し合えるので助かっています。
われわれは、オマージュ商品やキャラクター商品において、菓子業界では先駆けといわれる立ち位置にあります。既存商品をモチーフにしたユニークなデザインが特色であるため、細かい打ち合わせや修正が必要になるケースがあります。お付き合いが長い分、仕様の改良などをお願いすることもありましたが、いずれもスピード感を持ってお応えいただいています。例えば、のり付けに不具合があった際も、のりの種類の変更など素早く動いていただき安心できました。
菓子パッケージの品質・価格の維持には、理解ある組織との協業がポイント
長らくお取引を継続していただいている理由は何でしょうか？
高岡様：私たちのロングセラー商品には、タバコを模したココアシガレットなど、「大人の気分を味わいたい」という望みをキャッチしてヒットしたものが多くあります。昔の子どもたちの目には、お父さんがおいしそうにタバコを吸う姿はかっこよく映ったんですね。またミニコーラを発売した1978年当時は、百円札が百円玉に切り替わったタイミング。自動販売機が普及し始めたころですが、缶飲料は子どもにとってはぜいたく品で、憧れの対象だったんですよ。
大人のまねをしたい子どもたちは、これらのパッケージに口を近づけて食べることになります。そうなると安全性が大前提です。印字の位置やインクの種類など、細かな条件が発生します。技術と知識があり、信頼できる業者にでないと発注できない部分なのです。そして満足感を持ってもらうためには、子どもの心をくすぐるパッケージでないといけない。デザインや品質も、味や価格と同様に妥協することはできないのです。
ご依頼いただく製品が増えたのは、どのような理由があったのでしょうか？
高岡様：発注内容に合わせ、さまざまな設備や技術を使い分けできることが大きいです。私たちの商品の多くは、子どもたちに楽しみを与えるお菓子です。限られたお小遣いから数十円を出して買ってもらうものなので、簡単に価格を上げることはできません。しかし、特に近年はあらゆる材料の値上がりが激しいですよね。お菓子の原料だけでなく、包装にかかる費用も同様です。私たちはどうにかして、これまで通りの価格で商品を提供できるよう努めています。
OSPさんにはコスト面で最適な提案やアドバイスをいただいています。私たちの思いを理解し、協力してくれているのだと感じています。そのおかげもあって、ミニコーラは40年以上、30円という定価を変えずに販売できています。今では「ミニ」シリーズのラベルは全てOSPさんにお願いしていますし、他にもプラスチック系の袋であったり、パッケージに用いる素材はさまざまですが、加工技術が幅広いので助かっています。
小ロット対応で生まれた特注サービスが、お菓子の可能性を拡大
商品やサービスを広げる上でも、当社製品は貢献できているのでしょうか？
高岡様：業界の中では比較的小ロットとされる数量の発注でも、OSPさんなら受け入れてもらえます。しかも納期が早いのも特長です。そのため、定番製品ほど流通しない特注品を作れるようになりました。シールや箱のデザインを変更し、イベントなどで配布するための販促品として活用していただいています。
販促品として特注されている「ミニ」シリーズ
現在、一般向けにはミニシリーズとシガレットシリーズを対象に、webサイトでも特注専用のページを設けてご依頼を受け付けています。企業のほか、官公庁や警察のキャンペーンの配布物として好評ですし、若者向けのアパレルブランドに商品を提供したこともあります。
そもそも売れる商品になるかどうかは、出してみないと分からないものです。そういう意味でも、少量と分かっていても相談でき、世に出せるというのは強みになります。そして改良を続けないと、売れ続けることは叶いません。そのために、こまめなやり取りは欠かせません。「たのしい、うれしい、おいしい、またほしい」に、作る人の「魂」が加わり“5C”がそろってロングセラーになるのです。
今後、当社に期待されることは何でしょうか？
高岡様：OSPさんはただ受注するだけでなく、アイデアを積極的に持ち込んでくれるのも特徴です。ココアシガレットが紙巻きタバコがモデルなのに注目して、加熱式タバコをモチーフにした商品を企画してくれました。その「マイコス」は、デザインを含め綿密に打ち合わせを重ね、実際に商品化にこぎ着けました。テレビで紹介されたことも何度かありますし、全国で好評を得ています。当社のポリシーを深く理解してくれているOSPさんだからこそ、一緒に生み出せたお菓子だと思います。これからもその対応力と高いデザイン力、企画力を発揮し、頼れるパートナーとして協業していけたらと思っています。
オリオン株式会社について
1948年の創業以来、子ども菓子専門メーカーとして、新しいおいしさと特徴を持った商品開発を続けている。飲料や嗜好品をモチーフにしたお菓子や、キャラクター商品で人気を集める。製品は日本全国で販売されているだけでなく、東南アジアを中心に海外への輸出も積極的に展開。品質や環境への配慮に努めながら「見てたのしい、もらってうれしい、食べておいしい、またほしい」お菓子作りをモットーとし、各地の子どもたちに夢を提供することで社会貢献を図っている。
